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軍警派出所に銃弾=刑務所襲撃未遂の報復か

2006年1月13日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十二日】サンパウロ市サンタナ区ブラス・レメ大通りの軍警派出所で十一日午前三時四十五分ごろ、二台の車に分乗した複数の男らが銃弾を撃ち込む事件が発生した。所内には二人の軍警が詰めていたが、不審車に気付き逸早く身を隠したためケガはなかった。男らは逃亡したが、管轄のカーザ・ベルデ署では犯罪組織の州都第一コマンド(PCC)の仕業と見て追及している。
 たまたま所用で早起きした筋向いの家に住む男性の目撃者によると、二台の車は一旦派出所の前を通り過ぎUターンして停まり、窓から身を乗り出してピストルを撃ち込み、直後にマルジナル・チエテ通り方面に走り去ったという。
 警察が調べたところ、三八口径の薬莢十九個が見つかった。このため派出所の窓ガラスや所内の物品が銃弾で破壊された。使用された車はいずれも先月三十一日にカーザ・ベルデ区で盗難にあったもので事件直後に乗り捨てられていた。
 警察では九日に発生したプレジデンテ・プルデンテ市のプレジデンテ・ベルナルデス刑務所襲撃未遂事件(本紙十一日付二面既報)の犯人らがPCCの一味だったことを突き止めており、未遂の腹いせで派出所を襲ったものと見て追及している。
 同未遂事件は服役しているPCCの頭領格を奪回するのが目的でこれまでにPCCメンバー七人が逮捕されている。PCCは二〇〇三年にも取締りに対抗して一週間にわたりサンパウロ市内の警察署を無差別に襲撃した経緯がある。