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日系団体も選挙の年=主要3団体が役員改選へ

2006年1月13日(金)

 二〇〇八年の祭典協会会長は――。日本移民百周年まであと二年と迫った今年、ブラジル日本移民百周年祭典協会(上原幸啓会長)が役員改選期を迎える。任期は三年。ここで選出される会長が百年祭を担うことになる。また今年は、ブラジル日本都道府県人会連合会(中沢宏一会長)とブラジル日本語センター(谷広海理事長)も会長選挙の年。中でも県連は、改選に先立って会長の三選を可能にする定款改正が議題に上る見通しで、今後の経過が注目される。

現時点では上原氏続投か
□百周年協会

 祭典協会では〇三年九月の協会発足時にブラジル日本文化協会を会長団体に選出。当時の文協会長である上原幸啓氏が会長に就任した。協会の定款によれば、四月の通常総会で役員を選出する規定になっている。
 シャッパの人数は会長をはじめ十人。会員団体であれば立候補の資格があるが、最低十人の推薦が必要とされる。総会の十日前にシャッパ提出を締め切り、会員団体による投票で新役員を選出する仕組みだ。
 総会は四月二十九日に開催される見通し。シャッパの締め切りは四月十九日という日程になりそうだ。協会では今後、選挙に関する事前説明会を開催する予定という。
 役員の任期は三年。今年選出された会長が実質的に百周年の舵を取ることになるだけに、今選挙が持つ意味は大きい。
 上原会長は現時点で出馬に関する意思表明を行なっていないが、このまま対抗シャッパが出なければ上原氏続投の可能性が高まってくる。残り三カ月に迫った現在、他の候補を含み選挙に向けた動きは見られない。

会員投票、現職谷氏出馬へ
□日本語センター

 一方、百周年祭典協会の加盟団体であるブラジル日本語センターでは、三月十八日の定期総会で役員改選が行なわれる。
 同センターでは今月一杯、最低五十三人からなるシャッパを受け付け、約六百人の会員による直接選挙で新役員を選出する。
 今年選出されれば三選目となる谷理事長は、周囲から「せっかく始めたデカセギ日本語講座や日伯大学などの事業をやり遂げてほしい」と谷氏を推す声があることを明かした上で、出馬の意向を示した。
 昨年四月の文協会長選挙で上原現会長と競り合った谷氏。百周年祭典協会会長選挙への去就も気になるところだが、記者の質問に対し現時点では出馬の意思を見せなかった。

中沢氏3選 定款が「障害」
□県連

 三団体の中でも曲折が予想されるのが、ブラジル日本都道府県人会連合会の会長選挙だ。現在二期目の中沢宏一会長。現行の定款が会長三選を認めていないことから、会長「続投」には定款を改正する必要があるためだ。
 すでに執行部からは、昨年十月の代表者会議で、会長再選、会員規定などに関する定款改正案が示されている。しかし、昨年の第八回フェスティバル・ド・ジャポンの会計報告をめぐる議論が続いており、改正案の審議には入っていない。
 県連の定期総会は三月下旬に開催される予定。それまでの代表者会議で案を審議して、承認されれば臨時総会という手順を踏むことになる。祭典協会の副会長団体である県連の会長選。予断を許さない状況はまだ続きそうだ。