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囚人暴動、5人負傷=22人を人質に7時間立て籠もる

2006年1月18日(水)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十七日】サンパウロ州カンピーナス市の未決囚刑務所で十六日午後、囚人らによる暴動が発生した。この暴動で看守ら二十二人が人質となり暴行を受けたため、動員された機動隊が囚人らに向けて発砲、銃弾が当った五人が負傷した。
 うち一人は腹部に被弾し手術を受けたが重体となっている。暴動は七時間後に鎮圧され人質全員が解放された。人質らは軽いケガで済んだ。
 警察では暴動の原因を調査中だが、サンパウロ市や近郊で発生している犯罪組織のPCC(州都第一コマンド)による一連の軍警襲撃事件とは、関連性がないと見ている。
 暴動の発端はピストル二丁を携行した一部の囚人らが逃亡を企てたが、警備員に阻止されたため人質を取り立籠った。人質となったのは看守十七人、看護夫二人とたまたま接見に訪れていた弁護士三人の計二十二人。囚人らが人質に暴力行為に出たため、機動隊が発砲した。
 その後、当局と囚人代表との間での交渉で一部を他の刑務所に移すことで合意し暴動は収まった。同刑務所は収容定員七六八人に対し、一四一九人がスシ詰め状態で収容されており、不満が募っていた。