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ヨットで笠戸丸行路を=漫画でつづる日本移民=3次募集に120件応募=百周年プロジェクト=地方に多い日本庭園プラン

2006年1月19日(木)

 ブラジル日本移民百周年祭典協会のプロジェクト委員会(田中洋輔委員長)では昨年末で記念プロジェクトの第三次募集を締め切ったが、合計約百二十件の応募があった。全体の半分近くは大サンパウロ圏外からで、遠くは南マット・グロッソ州ドウラードス市からの提案もあった。「漫画でつづる日本人移民史」や、笠戸丸の航路をヨットでたどる冒険プランなど、ユニークなアイデアもいろいろ。同委員会では三月までに区分けや選考を終える見通しだ。
 田中委員長によれば、「地方からの提案には日本庭園を造成したいというプランが多いのが特徴」だという。サンパウロ市近郊のオザスコ市、南マット・グロッソ州ドウラードス市、ミナス州都ベロオリゾンテ市などだ。日伯学園大学案、日系畜産大学案、日ブラジル際大学案など教育機関構想も出ている。
 全体の半分近くは大サンパウロ圏以外からで、大半はサンパウロ州地方部だが、パラナ州、マット・グロッソ州、リオ州、ミナス州からも多数集まった。七割ほどがイベント、残りが事業計画など。
 ユニークなプランとしては、第一回移民船の笠戸丸がたどった神戸―サントス航路を、〇八年に日系冒険家のサナダ夫婦が一年半かけてヨットでたどる計画も提案された。夫ユリさんと妻ヴェラさんによるもので、テレビの取材を受けたり、その体験を本に書いたりしたいという。
 サナダ・ユリさんはパラナ州出身の日系人で、カブラウによるブラジル発見と同じ航路をヨットでたどる冒険などで有名。英国、イスラエル、米国、日本などに住み、外国人向けの潜水スクールを経営するほか、海洋を舞台とする冒険も行ってきた。九五年に帰伯してから、本格的に著述業やテレビへの出演(TVA)をはじめた。
 その他、「漫画でつづる日本人移民」「邦楽公演」「紙芝居」なども提案されている。
 現在は五人の委員を中心に主にカテゴリーの分類をしており、その後、各分野の専門家を含めて本格的な検討に入る。三月中には選考を終え、四月初めには結果を発表する予定。
 一方、百周年の標語(スローガン)、マスコット、テーマソング(歌詞のみも可)は二月二十日まで募集中。第三次プロジェクト同様、三月選考、四月初めに発表する見込み。