2006年1月20日(金)
中国の春節(旧正月)を祝うイベントが二十八、二十九の両日、サンパウロ市の東洋人街リベルダーデ区地下鉄駅前広場で初めて開かれる。
ブラジル中国青年商工会議所が主催。獅子舞や伝統音楽・舞踊、カンフー、曲芸といった中国ならではの芸能文化が特設舞台で披露されるほか、旧正月に食べる習慣がある鶏肉料理やギョーザなどを売る屋台も付近に並ぶという。
同会議所の広報(ホームページ)によると、二日で十万人以上の来場を見込んでおり、近年政経分野で蜜月関係にあるブラジルと中国の交流強化の場として期待。「旧正月は中国では最も重要な日。この機会に、多くのブラジル人に中国の文化習慣を知ってもらえれば」としている。
同区の商店らが会員のリベルダーデ文化福祉協会(ACAL、池崎博文会長)もこのイベントのため特別委員会を組織し、バックアップする。
「警備、ゴミ処理、交通整理などで問題が起こらぬようお願いした。いい町づくりに繋がるイベントなら協力は惜しまない。ただ最初が肝心。うまくやって欲しい」と語る。
同区で開かれるイベントでは、日系人が主体の東洋祭りや七夕祭りなどが有名。若い二、三世の中国系が実行するこのイベントが新しい名物行事になるか、その展開が注目される。
ブラジルの中国人の歴史は一八一二年、お茶栽培に従事するため四百人が移住したのが嚆矢。その後途切れたが一九五〇年代から移住者が増え、現在の中国系人口は二十万人とも。九割がサンパウロ市に在住しているという。