2006年1月21日(土)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十日】サンパウロ州サントス市で十八日、二十二歳の女が、同僚の女性を殺害させ、もう一人も殺害を企てたが未遂に終わった容疑で逮捕された。
女は実習生として勤務していた会社で、正規社員として継続勤務するのに空きがないため、同僚を殺害して後釜に座ることを計画し実行に移した。最初の被害者は実行犯にピストル弾を五発撃ち込まれたにもかかわらず命に別状はなかった。もう一人の被害者は同じく五発で即死した。逮捕された女は罪を認めているという。警察によると犯人は偏執病で妄想症の疑いがあるとのことで検査している。
事件の発端は上司の軽い冗談だった。同市の石油配給会社に実習生として勤務していた犯人は上司に愛されていると妄想し、正規社員として継続勤務を熱望した。しかし所属課には二人の女子社員がいることから採用を断られた。この時上司が「二人のうちの一人が死亡すれば別だが」と冗談を言ったのを偏執病の犯人はまじめにとらえ犯行に移した。
犯人は殺害の実行犯二人を三千レアルで雇い、未遂となった被害者を襲わせた。これに失敗すると第二の犯行を実施した。死亡した被害者は四十二歳で第二子の産休明けで勤務に戻った矢先だった。