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日本語しか使えない=非日系大学生ら=リベルダーデで集中学習

2006年1月21日(土)

 国際交流基金サンパウロ日本文化センター(浦祐一代表)主催の「リベルダーデ・オリエンテーリング」が十八日午後二時から行われた。これは、全伯各地の大学の日本語講座で学んでいる学生数名をサンパウロに招いて集中的に学習をする「全国大学生サンパウロ研修」の一環。フォルタレーザ、リオデジャネイロ、レシーフェなどから集まった非日系人学生七人と、日本人協力者が四つのグループに分かれ、リベルダーデで実践的な日本語学習をした。
 はじめに、グループごとに自己紹介。ひらがな、かたかなですらすらメモをとる姿が見られた。日本語を学んでいる動機としては、漫画が好きだから、と答える学生が目立った。
 オリエンテーリングでは、ふとん屋、仏壇屋、大阪橋など日本的な場所を訪れ、写真を撮るなどの課題をこなした。日本人協力者は、日本語のみの受け答えと決められていたので「日本語ってやっぱり難しい」など、簡単な言葉で伝える難しさを実感していた。
 ブラジリア大学に通うラウラ・ダ・コスタさん(22)は四年間、日本語を学んでいる。リベルダーデを訪れるのは二度目。「仏壇、とてもきれいですね。日本語使いながら、町を歩くのはおもしろい。もっともっと話せるようになりたい」と、店先でも一生懸命、日本語で話しかけるなど積極的だ。
 ラファエル・リベイロ・コエーリョさん(19)はフォルタレーザのセアラー州立大学に通っている。三重県橋、大阪橋で写真を撮る課題では「他の場所にはない、日本的な橋を渡れたのが良かった」。
 同センターで、日本ブラジル交流協会生として研修をしている新渡戸樹里さんは、「参加していた学生が、みんなブラジル人だったのでびっくりした。日本語の難しさを実感した」と話していた。
 学生らは、先週十五日にサンパウロに集まり、約一週間の研修を終えて解散する。十一日には日本人協力者に日本について質問などをする「ビジターセッション」も行われた。