2006年1月24日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十一日】二十五日がサンパウロ市制四百五十二周年の祝祭日になることから市内随所で記念行事が開催される。昨年はパウリスタ大通りに集中したことで混雑を極めたため、サンパウロ市観光局は各所の名跡紹介も兼ねて空地の有効利用の効果を狙って、今年は行事を分散することとした。
一方で、観光局ではサンパウロ市が商業都市としてのイメージに偏っていることからかねてから観光をアピールするべく模索していたが、サンパウロ市の誕生日を記念して、市内名所をメトロで巡るメトロツアーを発足、先週末から実施に移した。
市内各所での記念行事に市当局は百七十万レアルの予算を投じるが、メイン会場の一つのイピランガ区の独立広場ではシャンクやパウリニョ・ダ・ビオラ、ナナー・ヴァスコンセロ、コルデアル・ド・フォゴ
グループなどのショーが催される。
ルス駅前公園では「フランシスコの二人の息子」の映画が上映され、出演のゼゼ・ディ・カマルゴとルシアノのショーが繰り広げられる。この映画はサンパウロ市の随所を紹介していることからサンパウロ市の認識を深めてもらうのが狙いだ。
サンパウロ州当局も文化紹介に一役買い、コンサートや音楽鑑賞、展示会、クラシックカーの展示を終日行う。バラ・フンダ区のサンペドロ劇場では午前十一時と午後三時から州立シンフォニーオーケストラとジャズ・シンフォニーのコンサートが開かれる。
公式行事ではないが、中央卸売市場(メルカドン)では二十五日の午前0時に五分間にわたり花火ショーを行う、またサンパウロ市バール・レストラン協会では、二十五日の終日、飲物の無料サービスや割引を実行することを申し合せた。
一方で観光局は検討を重ねてきた市内観光促進プランを実行に移した。メトロを利用して観光名所を巡るもので、サンパウロ市の汚点となっている渋滞を避けてメトロの快適さをアピールする狙いもある。費用はメトロ乗車券三枚(六・三〇レアル)のみ、案内は俳優やタレントらがボランティアで行う。メトロツアーは毎週土曜日と日曜日の午前九時と午後二時にセー広場駅から出発し、五つのツアーを選択できる。一つ目はセーとサンベントス駅で、サンベント博物館、パッチョ・ド・コレジオ、セー教会、二つ目はセーからルス駅とチラデンテス駅で、ルス駅、旧DOPS官舎、アルテ・サクラ博物館。ここではボランティアが旧DOPS(政治犯取締課)の拷問の模様を再現する、三つ目はセーからブレッセル、バラフンダ駅で、移民のメモリアル、蒸気機関車の旅、ラテン・アメリカ・メモリアル。四つ目はセーからブリガデイロ、トリアノン駅で、カーザ・ダス・ローザス(旧別荘)、トリアノン公園、マスピ(美術館)。五つ目はセーからアンヤンガバウーで、旧ラジオ・レコード、サンフランシスコ広場、市立劇場となっている。