2006年1月24日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十一日】サンパウロ州組織犯罪捜査課はサンパウロ市内で二十日、融資詐欺の一味のうち四人を現行犯で逮捕した。これらは市内の携帯電話販売店内で、携帯電話で客先と貸付のやり取りをしていた。同捜査課では被害の訴えを受けてこれまでに内偵を進め、四人をマークしていた。同課によると一味はサンパウロ市のほか、リオ、ベロ・オリゾンテ、ブラジリアに散らばる大がかりなもので、過去六カ月間に五百人以上が被害にあっている。
一味は犯行の手口を全国的に知名度の高い金融機関の名前を無断で使用していた。宣伝文句は迅速かつ無担保で全国紙およびテレビやラジオで大々的に宣伝していた。賃貸固定電話から一味の携帯電話につながりどこでも応対できるようにしていた。客が電話してきたら金融機関の名で従業員を名乗っていた。一味は言葉巧みに所得証明や個人データが必要ない代わりに貸付を迅速にするために保証金として一口五〇〇レアルから三〇〇〇レアルを指定の口座に振り込むよう指示していた。もちろん貸付は行われず、振込みを確認すると固定電話を解約していた。これにより被害者は連絡が取れなくなり、騙された事に気がついたという。
当局では保証金を先取りするような融資はあり得ないとして注意を呼びかけている。