ブラジル国内ニュース(アーカイブ)

公共債務合計で9796億レアル=政府財政は火の車=高金利負担が予想外出費=やりくり算段で年度を越す

2006年1月25日(水)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十四日】国庫庁のヴァーレ公債局長は二十三日、高金利のために国内の公共債務が昨年の三倍に当たる千四百九億レアル増え、合計で九千七百九十六億レアルに達したことを明らかにした。同局長が、政府は歳入で予算交付と債務の一部決済に当てたという。実質的財政黒字を計上しない限り公共債務の縮小はあり得ないと、本音を吐露した。しかし、基本金利(SELIC)連動の債券を長期決済債券に交換したことで〇五年は、やや肩の荷が下りた。中央銀行は二十三日、為替修正つき債券は、全額決済をしたと発表した。
 借金に上積みされる金利が〇五年、過去最高の千四百九億レアル。記録更新である。政府自身が設定した基本金利で、自分の首を締めることになった。公共債務は合計で、〇四年の八千百二億レアルから二〇・九%増の九千七百九十六億レアルへ飛躍した。
 金利の他に政府は〇五年、二百八十五億レアルの国債を発行し、借金を決済するための借金をした。〇四年に増加した公共債務は七百八十八億レアルで、そのうち五百三十三億レアルは金利であった。政府の経済政策で、足かせとなる金利負担は大きい。
 高金利政策による公共債務の増加は、政府内外で批判された。ロウセフ官房長官は高金利の中での財政黒字捻出は、氷から水を搾り出すようなものと批判。レヴィ国庫庁長官も現通貨政策を批判し、同じ財務省内で居心地を悪くした。
 公共債務の金利負担も入れると、国庫の歳入と歳出は完全に均衡を失う。借金は増えるばかりである。債務残高の二〇・九%増は、債務期限の先送りで分割受取り分の軽減や購入時の金利固定方式に切り替え帳尻を合わせたのだ。
 これで借金のために悩まされず、夜はゆっくり眠れるらしい。借金のために一命を落す国とは違うブラジルの借金学といえそうだ。借金には毎日、違う顔があると専門家はいう。
 中央銀行は二十三日、国内にあった為替修正付き債券を全額決済したと発表した。前回大統領選挙で悩ました為替の乱高下による金融不安は、除去された。内外の投資家は〇二年、選挙結果が及ぼす通貨政策に、一抹の不安を持っていた。それで、為替修正付き債券を大振る舞いした。
 ドル決済による債券は〇二年、四〇・六七%に達していた。ドル建て債務が多すぎると、國際通貨基金(IMF)から注意された。政府はその後、ドル建て債券を基本金利修正付き債券と交換(SWAP)し、思惑は当たった。ブラジルに〇五年十一月、順風が吹いて同債券交換のチャンスがやって来た。
 国内債務が増える一方で、海外のドル建て債務は見通しが明るい。さきのIMF融資百五十五億ドルの決済に続いて、パリー・クラブの債務十七億ドルも一月末決済するらしい。
 二〇〇〇年から〇二年の債務増加の元凶は、為替であった。それが〇三年から〇五年には、元凶が金利に入れ替わった。前政権では為替対策が、エネルギー危機を引き起こした。〇三年から〇四年の三年間では、インフレ抑制のあまり経済成長の低迷を招いた。

こちらの記事もどうぞ

Back to top button