2006年1月31日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙三十日】昨年の輸出業界の利益は一二%の減少となり、一九九三年の一三・九八%の減益に次ぐ十二年振りの不振となった。
輸出実績は年々上昇し昨年は出来高で過去最高を記録したものの、コストの上昇とドル安のダブルパンチに見舞われながらも国際競合に対抗するため減益を余儀なくされたのが実情だ。なかにはマージンどころか契約遂行のため赤字による出血を覚悟の上の企業もある。
ドル安は昨年一七%にも達し、これと並行してコストアップは平均六%となった。これだけで見ると輸出環境はゼロとなるが、昨年は世界的活況のおかげで輸出価格が平均一二%値上がりを見せたのが一助となった。
しかし中小企業では耐えられず、国内貿易業者協会によると、昨年九七〇社が採算が合わないことを理由に輸出から身を引いたという。一九九七以来、始めて輸出業者の減少という現象を見せた。