2006年2月1日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十四日】国連の貿易開発会議(Unctad)は二十三日、外資による世界各国の直接投資でブラジルは〇五年、逆方向を突っ走ったと報告した。外資の直接投資が世界平均で二九%増えたのに、ブラジルは一五%減った。
ブラジルは外資による直接投資の落ち込みが、ラテン・アメリカ諸国の中でも最も大きかった。ブラジルは〇四年、外資を百八十二億ドル受け入れたが、〇五年は百五十五億ドルに留まった。メキシコは同年、四%減に留まった。
ラテン・アメリカへの直接投資は平均で五%増で、先進国の一三%増を大きく下回った。いっぽうアフリカへの直接投資は、金額では三分の一に過ぎないが、五五%増と大きく上回り地域開発の様子が伺える。
世界全体では〇五年、八千九百七十億ドルの直接投資が行われた。そのうちラテン・アメリカ全体とほぼ同額の六百億ドルが、中国一国に投じられた。
ブラジルが現在の調子で行くなら、先進国の水準に達するのに三百年かかると、英国の新経済財団(NEF)が皮肉った。ブラジルの経済成長は、所得の再分配が機能しないので本物ではないというのだ。