アグリビジネス
2006年2月1日(水)
フォーミュラー・ワンのパイロット、ブルノ・ジュンケイラは、レースで儲けた資金をミナス州サントイポリト・アルコール精製所へ投資した。ヴィトリオ・メジオリ下議もアルコールにはズブの素人でありながら、ミナス州ジャイバ精製所へ八千万レアルを投資した。同下議は、バイオディーゼル工場も併設する予定という。その道の素人である両人のアルコール投資が、ミナス州で話題となって新しい投資家を呼び込んでいる。ミナス州でさとうきび熱が旺盛なのは、同州三角ミナスである。二〇一〇年までに十一億三千万ドルが投資され、五十箇所の精製所が三角ミナスで稼動する予定だ。同地方は気候と土壌がさとうきび栽培に適し、サンパウロ州に匹敵するアルコール・コンビナートとしての発展が期待されている。
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法務省の公正取引委員会(SDE)は二十五日、オレンジ・ジュース加工業五社がカルテルを構築したとして、二十億レアル以下の罰金を課す見込みと発表した。これは、全五社総売上の三〇%に相当する。罰金の対象となっている社はクチラーレとシトロヴィッタ、モンテシトルス、シトロスッコ、コインブラ。SDEと連邦警察は、五都市の五社本店と役員の自宅、輸出組合で家宅捜査を行い証拠書類を押収した。連警突入の際、コインブラの役員が書類を隠蔽したところを発見され、カルテルの全容が明るみに出た。
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有機栽培の農産物生産が年々、増加するのに政府の生産基準が未制定のため生産者の意欲を殺いでいる。法令一〇八三一号有機栽培法は〇三年、ルーラ大統領によって制定された。しかし、その後二年も経過するのに、生産基準に関する細則が発令されないため生産者がしびれをきらした。ようやく生産基準は二月、上程し六十日以内に承認の見込みとなった。同生産基準は、承認と同時に発効する。有機栽培の認証システムが立ち上げられ、〇八年から有機農産物の本格生産と商業活動が始まる見込みとなっている。有機農産物は輸出も含めて年間三億ドル市場と見込まれ、一万二千八百人の有機栽者が登録している。