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コラム 樹海

 お年寄りたちのために、何かしてあげられることはないか、といつも心掛けている宮原ジョルジさんが、先日、外国人再登録の「問題」について語った。連邦警察で再登録手続きの現場を見たあとのことである▼お年寄りが暑い中、三時間もフィーラして困っていた。宮原さんによれば、六十歳以上の人たちは、この国(ブラジル)のために、長年尽くしてきた。だから、外国人再登録をすることを、ご苦労さんの意味で、法令9509(一九九七年十月十五日付)により免除されたのだった。それなのに、法令の不徹底のために、炎天下、また苦労させている、と言う▼連邦警察で行列しているお年寄りは日本人以外が多かったそうだ。「日本人には日本語新聞があるから」と宮原さん。日本人のすべてが、新聞を読んでいるわけではないが、他国系コロニアよりは「六十歳以上は再登録の必要がない」―が、知られていたと思える。手前みそだが、少し面目を施した気がした▼宮原さんは、現状を直視し、こんなふうにお年寄りが困っているときこそ、国会議員が動かなければならない、とも言及、国会で新法案を出せ、と主張した。「こういう法令があるので、期限切れしているカルテイラでも有効である」と記した、固くて丈夫なビリェテ状の書類を全国各地の郵便局で六十歳以上に配布できる新法令をつくるべきだ、というのだ▼宮原さんは、先の選挙で勝てなかった。私が議員ならやるのだが、と暗に言っているようだった。(神)

06/02/01