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ズサンな地下配管網=実態不明=一触即発の危機

2006年2月2日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙一日】都市整備や美化にともない配線や配管が地下に潜りこんでいるものの、サンパウロ市当局では実態を把握しておらず放置状態のため、急遽地図を作成し管理することになった。
 これまで歴代の市長が管理を手がけたことがなく、地図さえも存在せず、各企業や公団まかせとなっていた。電気の配線のほか都市ガスやメトロもあり事故が発生すれば大爆発となる危険性を秘めている、市当局もこれを認識「地下に爆弾を抱えているようなもの」だとの見解を示している。
 サンパウロ市内には三〇万キロに及ぶ地下トンネルが張り巡らされ、上下水道、電気、メトロ、電話、光ファイバー、ガス、テレビ、排水溝などの配線や配管が走っている。昨年のみで一日一・二キロ相当の四五〇キロにわたる工事が着工された。
 しかし、地下内部は地図もないことから工事は他の配線や配管の存在や内容が分からないままに行われている。例えば電線工事で、ガス管に引火する危険性もあり得る。
 都心部のシャビエル・トレド街では雨水の圧力で電線配管の道路上のフタが三ヶ所で、一メートル以上も跳ね飛ばされ水が噴出した。またフレイ・カネカ通りでは水道局の配管が破裂して一帯は水浸しになるとともに三日間にわたり給水がストップするなど地下トンネルの事故が相次いだ。
 これにより市当局では見直しを迫られ、実態の把握に乗り出したもの。