2006年2月2日(木)
アマゾンに緑を取り戻そう―。ベレン近郊に位置するカスタニアールで植林ボランティアをするため、清水中央ロータリークラブ(静岡県)会員など同事業関係者十三人が先月二十五日に来伯。農協観光(株)が、アマゾニア森林保護植林協会設立者の長坂優会長の活動を支援しようとツアーを組んだ。今年で四回目。今回は全員が初参加となった。
アマゾニア森林保護植林協会は一九九六年に設立。九二年にリオデジャネイロで開催された「地球サミット」でアマゾンの森林破壊を知ったことが設立のきっかけとなった。長坂さんは静岡市清水町の出身。東京農業大学卒業後、単身でベレン近郊に入植し、現在まで約四十年間農業を続けている。
地球の肺、アマゾンを守ろうと、日本でも年に二回ほど「地球人一人一本植林運動」を呼びかける講演をしている。同協会日本事務局が清水町にあることから、清水中央ロータリークラブでの講演経験もある。それに共鳴した同クラブ環境保全委員会が中心となって、植林運動への協力が始まった。今回は、神奈川県逗子市ロータリークラブの会員らも参加している。
団長を務めた鈴木安之さん(66、神奈川県逗子市)は「この事業は、二酸化炭素をどう削減していくかの問題にも関わる。日本も一つの元凶。ボランティア活動に参加しながら日本をいい方向に向けていければ」と抱負を語った。去年、同市で催された市民祭りの際には屋台の収益金を、長坂さんに寄付した。帰国後は、毎年開催されている、神奈川県インターフォーラムミーティングでも植林事業をとりあげ、県全体で動き出そうと考えている。
スリランカ人のペルポラ・ビパッシーさん(55、群馬県利根郡)は、日本に三十年間滞在する仏教徒だ。「今回のことは日本の知り合いに聞いた。いろいろなボランティア活動に従事してきたので、植林もやってみようと思って参加した」。鈴木宏子さん(63、神奈川県逗子市)は世界的にボランティア活動をしている「ソロプチミスト」の会員。「今回は視察に来た。ブラジルでソロプチミストの森をつくることが夢だ」と話した。
一行は、アウサビアーリアの再生林観光も視察。その後、イタイプーダムや、リオ市内見学を行い、一日に帰国した。