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来月、非日系日本語教師セミナー=悩み汲み上げ、役割討議=センター初の試み=受講者から提言も求める

2006年2月3日(金)

 ブラジル日本語センター(谷広海理事長)は三月末に、国際交流基金の助成を得て、「非日系日本語教師セミナー」(案)を開く方向で検討を進めている。非日系人の学習者や教師が増加している中で、非日系日本語教師の悩みを吸い上げるとともに、その役割などを討議する考え。基調講演やパネル・ディスカッションが計画されている。
 日本語センターといえば、日系日本語学校の支援が中心とみなされてきた。非日系人を扱ったセミナーは、これまで例の無いことといえる。
 コーディネーターの諏訪敏明さん(JICAシニア・ボランティア)は「日系の日本語学校とはいえ、非日系人も中に取り込んでいかないと、生き残っていけない時代になっているんです」とセミナー開催の意図を語った。
 非日系人は主に、公教育機関で日本語を学習している。推移をみると、九三年が六百四十二人、九八年が三千八十四人、〇三年が四千七百三人で、十年間で七・三倍になった。
 全体に占める割合でも、九三年が三・四九%、九八年が一四・八%、〇三年が二三・八%と勢いは止まらない。
 非日系人教師は、日本語センターがつかんでいるだけで、四十~五十人いる。セミナーは非日系人だけにこだわらず、モデル校や地区代表者らに出席してもらうほか、外国にも参加を呼びかけていく考え。
 日程は三月二十四日~二十五日までの一泊二日を予定している。非日系人教師の悩みとその解決策を話し合い、日本語普及の上で非日系日本語教師に期待する役割について討議。日本語学校運営者・経営者にとって学校が伸びていくための参考とし、現場教師にとって研修の場にする。
 非日系人教師の日本語学習動機や学習方法を聞いた上で、日系人と非日系人の日本語学習環境が変わらなくなってきている中で、非日系日本語教師が示唆する南米日本語教育への提言も求める。
 諏訪さんは「センターとしては、初めての試みになるでしょう。こういうセミナーが継続的に行っていければいいです」と話している。