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豆腐が原因?=中毒死=サンパウロ市の74歳中国移民女性

2006年2月3日(金)

 サンパウロ市の中国人女性(74)が豆腐から感染したとみられるボツリヌス菌食中毒で昨年十二月に死亡していたことが二日付フォーリャ・デ・サンパウロ紙の報道で分かった。
 調べでは、女性が食べた豆腐は市内リベルダーデ区の食材店で購入されたもので、同紙によると「中国語で商品情報が表記された密輸品だった」という。
 豆腐が感染源とみられるボツリヌス菌中毒が確認されたのはブラジルでは初めて。一九九九年から二〇〇四年までに十九件の同中毒が発生しているが、大半はパウミットからの感染。また同紙は、「サンパウロ市で感染例が確認されたのは四年ぶり」としている。
 死亡した女性は昨年十二月十九日ブタンタン区の自宅で、中国から輸入されたキノコ製品や豆腐入りのスープ、パンなどを食べた。その後体調に異変を覚え入院、二十四時間後に死亡した。一緒に食事した他家族も病院に運ばれたものの、命に別状はなかった。
 診察した医師は当初キノコ製品による食中毒と考えたが、ボツリヌス菌食中毒の兆候が現われ出したため、豆腐が感染源である可能性を疑ったという。
 これを受け、市の衛生当局はリベルダーデ区で中国から輸入された豆腐を入手、感染の原因や経路を詳しく調べている。