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児童百人以上を米国へ不法出国=運び屋の容疑者17人を逮捕

2006年2月11日(土)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十日】連邦警察は九日、米国に不法滞在する親たちに会わせるために子どもたちを不法に出国させていた容疑で、サンパウロ州など七州で十七人を逮捕した。さらに連警は手配した八人の捜査を続けている。
 容疑者らは、二〇〇二年以降百人以上の子どもたちを米国へ連れて行ったとみられ、うち五〇件は不法出国が確認されている。同犯罪グループは子ども一人当たり一万三〇〇〇から一万五〇〇〇ドルで仕事を請け負い、親のふりをして子どもに同伴、米国に向かっていた。また子守りとして成人女性も不法に出国させていた。
 容疑者の中で首領格とみられるリオデジャネイロ市に勤務する軍警は、自分の子として双子六人を含む十二人の子を登録していた。
 捜査は昨年十月、リオの空港で女性弁護士が子どもをつれて出国しようとしたところを逮捕された事件以降始められた。同じ頃、サンパウロ国際空港でも十二歳の子が「本当の親じゃない」と搭乗前に泣き出したため、警察はその時に同伴していた容疑者を追跡捜査していた。
 連警は現在、同グループが違法な養子縁組を目的に児童売買を行っていたかどうか捜査している。容疑者ら自身が引き渡す相手が本当の親かどうか確認していなかったという。連警と米政府はまた、同グループを利用したブラジル人の居所の確認を急いでいる。