『信ちゃんの昔話』の著者、沼田信一さんと電話で話す機会を得た。
聞けば、長年連れ添ったそとえ夫人と今年仲良く米寿を迎えるという。
「それは大きいフェスタになるでしょうね」と水を向けると、お祝いはしないつもりだという。
「古希も喜寿もやってもらったしね。パラナの百周年に少しでも寄付できたらと思っているんですよ」。
パラナ開拓神社建設に奔走した篤志家の沼田さんだから、というわけではなく、パラナでは百周年のイメージが出来ているからそういう言葉も出てくるのだろう。
私達の周辺で、そういう話はあまり聞かない。サンパウロにもそういう気持ちの一世は多いだろうに、と思った。
十五歳で来伯した沼田さん。「家族に自分の歴史を残したい」と、これから半生記を著す予定だという。 (剛)
06/02/17