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東西南北

2006年2月18日(土)

 ジュネーブの国連人権本部は、カランジルー刑務所事件で指揮を採ったウビラタン大佐(当時)に対し無罪判決が下されたことで、人命軽視は文明の退歩であるとの声明を発表した。二〇〇五年に同本部へ報告書を提出したのはブラジル司法制度の構造的欠陥を指摘したデスポイ高等弁務官である。国連は受刑者の人権を無視した刑務所システムなど多数の改善をブラジル政府に要求したが、馬耳東風であると抗議。責任の所在が不透明な点で、国際的にも衝撃的な判決であるという。
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 下院倫理審議会は十六日、裏金四二万六〇〇〇レアルを受領したとして、賛成十、反対三でジョアン・マグノ下議(PT)の議員権はく奪要請を承認した。要請は今年に入って五人目。本会議での表決は三月八日以降に行われる見込み。
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 中央労組(CUT)と労組間社会経済調査・統計所(Dieese)の調査で、労働者の七八%が残業をしていることが判明した。うち四五・三%は残業が不可欠な収入と回答。残業削減と雇用創出を目指し、労働時間を週四十四時間から四十時間に減らす運動をCUTは実施の予定。
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 ローリングストーンズとU2の大物ロックバンドが来伯、十八日と二十日、二十一日にコンサートの予定。モルンビースタジアムではすでにテント組が列をなしている。
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 サンパウロ総合大学(USP)は公立高校出身者の同大学への入学を促進するため、USPが運営する予備校で公立高校生の学習を支援する計画を五月までに発表する。サンパウロ州では公立高校の生徒が八五%を占めるが、同大学では二〇%を占めるに過ぎない。