2006年2月21日(火)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十八日】連邦警察は、為替業者の国際的ネットワークを利用して外国の同業者と不正送金を行っていた疑いで、国内と外資系の銀行十八行の捜査に乗り出すことになった。
捜査対象となるのは、ブラデスコ/BCN、イタウー、ウニバンコ、ブラジル銀行などの国内大手行や、メリルリンチ、シチバンク、バンクボストン、HSBCなどの外資系銀行で、一九九七年から二〇〇三年までの間に七百四十九回の取引を通じ、八〇億ドルの金が不正に動かされたとみられている。
〇三年に米国の為替業者十数社が利用していたベーコンヒルという口座が発覚、そのデータを元に連警は同十八行をつきとめた。
それらの銀行は七十八件に上る為替業者の口座を利用して、外国の口座に送金したい顧客のレアルと、ブラジルの口座に送金したい外国の顧客のドルとを為替業者同士で取引させていた。「ケーブルドル」と知られるこの方法では、外国とのドルのやり取りが帳簿に残らない。連警によると、こうした取引の多くが中央銀行と国税庁の記録に残されていないという。
容疑のある十八行は取引の違法性を否定、問題の取引は中銀に報告済みとの見解を示している。