2006年2月22日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十一日】パラナ州で口蹄疫に感染した肉牛六頭が確認された。農務省が二十日に明らかにしたもので、これにより昨年以来全国で感染が確認された牛は四〇頭に上った。
農務省の発表によると、口蹄疫が確認されたのはベラ・ビスタ・ド・パライーゾ、グランデス・リオス、マリンガー、ロアンダの四市の牧場で、飼育されている四五〇〇頭の中から発見された。これらの牧場は疑いがもたれた昨年十月から州防疫局により封鎖されて、人や動物の往来が禁止されている。
しかし、この時点でサンプルが採取されて以来、四カ月間の病理検査の末にここにきてようやく結果が出たことで、関係者は検査の遅延と政府の対応のルーズさに不満の声を挙げている。これに対し農務省は、検査に慎重を期した上のことで、ブラジルが防疫管理に真剣に取組んでおり、今回の発表も自発的に行ったことで、世界の信用を回復できるとの意味不明のコメントを発表した。
現在、世界五十六カ国がブラジル産牛肉を全面的あるいは特産地区に限定する一部禁止措置を取っているが、今回の四カ月かかった検査結果を知り、さらに態度を硬化させる国が相次いでいる。
昨年発生した口蹄疫はマット・グロッソ・ド・スル州に限られており、パラナ州では今回が初めてとなった。このため昨年の発生以前に感染していた肉牛がパラナ州に持ち込まれたとみられている。
パラナ州防疫局は農務省の指示の下、今回確認された感染牛と接触した飼育牛をすべて屠殺処理することを決めた。同州政府は、全州の牧場で立ち入り検査を行っており、今回発生した四牧場以外は何ら問題がないとの声明を発表した。また二週間前にアルゼンチンで口蹄疫が確認されているが、パラナ州には影響を及ぼしていないことも明らかにした。