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たゆまず「移民の歌」づくり=大村さん「大切なのは自前だ」=100年祭まで200曲作曲を=日本を頼り過ぎないで

2006年2月23日(木)

 大村吉信作曲集第十三集「ブラジル生まれの童謡集第四集」と同・第十四集「移民の歌第四集」(歌とカラオケ六曲収録)がこのほど完成した。第十五集「移民の歌第五集」は三月中に完成の予定だという。大村さんは、六三年ごろから作曲、編曲を続けてきたが、第十五集で百二十五曲、十五枚目のCD収録となる。移民百周年の〇八年まで二百曲、二十八枚のCDが目標。
 大村さんの持論は「ブラジルの日本移民は独立せよ」である。百年を経ようというのに、日本を頼りにし過ぎている、と言う。特にお金の面で目に余るものがあると厳しい。
 「百年の歴史に残るものは、汗と涙と精神力で築き上げた移民魂であってほしい。(百年祭は)日本のお祭りを持って来て、その場限りで終わらせてはいけない」と強調。つまり,自身が作り続ける「歌」の〃背骨〃は、その持論そのものだ。作詞、作曲、演奏,踊の振りも、すべて自前であるべき――を実践しているのだ。
 「移民の歌第四集」には百周年を記念して「ブラジル日本移民百年音頭」「ブラジル日本移民百年史」を収録した。百年音頭の作詞は、コロニアの歌人古沢典穂さん(故人)。これに林みのさんが手を加えて(補作)完成、作曲編曲はもちろん大村吉信さん。演奏は郷土民謡協会の北原民江さん(三味線)、佐々木光躬さん(尺八)、桜谷リカルドさん(太鼓)。踊り振り付けは、伯光団主宰者の四女光石美佐子さん、踊り指導光石美佐子さん、大村博子さん、鶴リジアさん、中西智子さん、演出大村博子さん、そして歌は〇五年度ブラジル郷土民謡大会優勝者の作野美穂さん。すべて移民の手で作り上げられた。詞(全文)はつぎのとおり。
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 さあさえー 大和桜を 移して植えて あ どうしたどうした 花を咲かせて 花を咲かせて 百年の あ こらさの さっさ ブラジル日本 移りて百年 さのさっさ
 むかし都の 名残は褪せぬ リオの眺めは リオの眺めは 世界一
 若い息吹き 何処まで延びる 文化輝く 文化輝く サンパウロ
 一度来てみな あの山越えて 越えりゃミナスは 越えりゃミナスは 鉄の町
 森のアマゾン 未だ夜は明けぬ 明日の希望が 明日の希望が 待っている
 アンデス山から 朝立つ風は 世界楽土と 世界楽土と 吹き降ろす
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 大村さんは「大村音楽事務所」を主宰しており、もし「詩」があれば、事務所で作曲し、歌とカラオケをつくるという。さらに、こんな歌にしたいな、と口ずさんだ「メロディ」があれば、事務所で作詞し、言葉を入れ、歌とカラオケをつくるという。事務所の電話、FAXは011・4057・2329。