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サンバ=エスコーラ巡り好評=本番直前の熱気を体感

2006年2月23日(木)

 移民百周年に向けた「ジャポネスもサンバ」プロジェクトの一つ、「エスコーラ巡り」が十九日実施され、駐在員夫人を中心とした約四十人が生のサンバの熱気を味わった。今回で三回目。ブンバ出版とブルー・ツリー・ホテルの共催。サンパウロ市観光局の協力。
 今回、一行が訪れたのは、「ローザス・デ・オウロ」「ウニードス・ド・ペルーシェ」「モシダーデ・アレグレ」といったサンパウロを代表するグルッポ・エスペシアルのエスコーラ・デ・サンバ。
 総合コーディネーターを務めるブンバ出版の細川多美子編集長は、「カリオカに『ノリが悪い』などと言われるサンパウロのカルナヴァルは、リオよりも人種の融合が進んでおり、商業と結びついているのが特徴」と解説、「サンバの熱気を肌で感じてもらいたい」とあいさつした。
 最初に訪れたローザス・デ・オウロのクアドラ(練習場)は、約七千人を収容できるという大きさ。説明に立った同エスコーラのヴァネッサさんは「本番終了後の二週間だけ活動を休止する」と話し、「エスコーラ・デ・サンバはカルナヴァルだけではなく、子供の教育や福祉にも関わっている」と地域に根ざした全般的な活動内容をアピールした。
 日本でYOSAKOIソーランの企画や実行に携わっていたという上村恭代さんは「地元に貢献し、組織として動いているということを初めて知った。よさこいに共通する部分がある。とても勉強になった」と真剣な面持ちで話した。
 打楽器隊が演奏、サンバのリズムに合わせ踊るモレーナの女性二人の動きに感嘆しつつも、一緒に記念撮影を行う参加者の姿も見られた。
 二番目に訪れたウニードス・ド・ペルーシェでは、コミッソン・デ・フレンテ(先頭挨拶隊)の練習風景を見学、ファンタジア(衣装)を身に付けたりと一足早いカルナヴァル気分を味わっていた。
 最後はモシダーデ・アレグレの練習に参加。数千人が集まった本番さながらの熱気に圧倒されながらも、サンバを体感。座って見ていた参加者も会場が盛りあがるにつれて体を揺らしていた。
 リオのカルナヴァルを経験したことのある楢崎一大さんは「実際のパレードより迫力がある。やっぱりサンバは最高」と汗を光らせ、ステップを踏んでいた。
 細川編集長は「このイベントがブラジル文化を知る窓口になれば。これからも続けていきたい」と話した。