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意気揚々のルーラ大統領=支持率回復に気を良くし=「政治家は365日間選挙運動」

2006年2月24日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十三日】ルーラ大統領は二十二日、訪問先のピアウイー州で演説を行ったが、二十一日に発表されたダッタフォーリャの世論調査でこれまでの劣勢を挽回し、支持層を増やしたことに気を良くしてか、勢いのある発言が次々と飛び出した。
 大統領は新設されるピアウイー連邦大学の除幕式に参列し、千人以上の参会者を前に演説を行った。その中で教育の重要性を説き、同政権これまでに四大学を新設し、さらに二十一州に四十二大学を新設することを目標としていることを明らかにした。
 これにつき「優秀なインテリ層を製造する工場を建設するのは政府の義務」であることを強調した。加えて前政権は八年間で一校しか開校していないと、政策を非難することを忘れなかった。
 さらに怪気炎は続き、選挙期間のみキャンペーンを展開するのではなく政治家は三六五日間、実行をともなう選挙運動を心掛けるべきとの見解を述べた、これにより大統領在住中は、全国を飛び歩き、工事の視察や開所式に積極的に出掛けるとし、執務室に終日座って予算取りの陣情団の相手をするのは愚の骨頂だとの立場を示した。
 さらに勢いは止まらず、最近のブラジル社会民主党(PSDB)による政府攻撃に対して反撃を開始、PDDBが大統領候補にアウキミンサンパウロ州知事とセーラサンパウロ市長のいずれを擁立するかを決めかねていることを指し、八〇年代の労働者党(PT)の党内分裂の状況に等しく、進歩の跡が見られないと酷評した。
 さらにサンパウロ州およびサンパウロ市は国内でも富裕地区にも関わらず、連邦では他州より多い二〇億レアルを貧困対策として交付している。しかるに知事および市長はテレビなどで連邦の名を出さずに、あたかも自党の政策として宣伝していると非難した。これに対しPSDBは大統領にあるまじき発言と反発を見せており、論争は今後も尾を引くとみられている。
 大統領は同日、公式行事の前の午前六時にラゴア・ドーセ海岸に姿を見せて五キロの道のりをウォーキングし、海水に潜ったりした。報道陣嫌いに陥った大統領だが、この日は上機嫌で待ち構えていた報道陣に「寝ずの番か?」と冗談を飛ばした。大統領によるとダイエットと早期ウォーキングで一四キロ減量し、六十歳になったが、五十歳代の体力だとアピール、あたかも大統領選に闘志を燃やしている様相を見せた。