2006年3月2日(木)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙一日】中クラスの自動車と大衆車に装備されるエアコンなどのメーカーオプションが年を追って増加し、自動車メーカーもマージンが大きい同オプションの販売促進に興味を示している。
自動車コンサルタントらによると、中クラス車の工場段階のエアコン平均装着率は五年前の四〇%から現在七〇%へ、大衆車でも約五%から一〇―一五%へと上昇したという。フィアットの大衆車ミレの場合、エアコン工場装着率は九〇年代の三%から現在は二〇%近くまで上昇、パワーウインドウやオートロックなどのオプションは顧客の半数が選択している。
オプション増加の背景には、エンジンのパワーより居住性を重視する消費者の好みの変化やローン販売拡大もあるが、新車価格の上昇も購入車両のランクを落とすかわりにオプションを増やすという選択に消費者を向かわせている。二〇〇四年一月から〇五年十二月までの広範囲消費者物価指数(IPCA)は累積で一三・七%だが、新車価格のそれは一七・三%だった。
マージンが大きい点で、メーカーオプションの増加はメーカーにとってもうれしい現象ととられている。大衆車にエアコンをオプション装着し、価格が二〇〇〇レアル上がれば、工場コスト(三〇〇から五〇〇レアル)や販売コストと税金を差し引いても、メーカーと販売店は一〇〇〇レアルの利益を分かち合うことができるという。