2006年3月14日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十二日】今月の通貨政策委員会(COPOM)の定例会議により基本金利(SELIC)が年率一六・五%に引き下げられ、来月は一%の大台の引き下げが噂されている中、実質金利(SELICから向う十二カ月間のインフレ率を引いたもの)が急速に低下すると見られている。
今回のSELIC引き下げで、実質金利は一一・六%となり、未だに世界の水準をはるかに上回るダントツの汚名を着せられているが、金融アナリストらは中期的に下落のペースは早まると楽観視している。
すでに三六〇日もののスワップでは年利一四・九六%をつけてレアルプラン以来の最低となり、国債の二〇四五年満期のNTNIBも九・〇五%から七・四%へと下落しているのがその兆候だという。
銀行筋では二〇〇六年末までにSELICが九%から十三%になり、インフレが四・五%でおさまると、色々な要素がからみ、実質金利は六%から七%になるとみている。とくに発展途上国では経済成長で実質金利はプラスアルファの効果がでて弾みがつくという。
過去の例ではトルコが〇三年の二五%から〇六年に七%となっており、ポーランドでは〇二年から〇五年までに九%から二%に、ペルーでは〇一年から〇二年の一年間で一六%から一・五%に下落している。