ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | サンパウロ市警、テロ容疑者を逮捕=レバノン人女性、首相暗殺の疑い

サンパウロ市警、テロ容疑者を逮捕=レバノン人女性、首相暗殺の疑い

2006年3月15日(水)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十四日】サンパウロ市警は十二日午後、レバノンで一二億ドルを銀行から横領し、また昨年二月のハリリ元首相暗殺事件に関与した疑いで、国際刑事警察機構(ICPO)に手配されていたラナ・アブデル・ライム・コレイラ容疑者(39)をサンパウロ市北部サンタナ区のホテルで逮捕した。
 市警はアラビア語なまりのある声で同容疑者の居所を話した匿名の告発を十日に受け、ICPOの手配書のコピーで確認を取った後、逮捕に向かった。二人の警官が拘束しようとしたところ、「行かせてくれ、友人に電話するだけだ」と二〇万ドルを払って二人を買収しようとしたという。
 同容疑者は他七人とともに銀行の金を横領し、ハリリ元首相を爆弾で暗殺したメンバーに資金を流していた疑いで二〇〇三年に逮捕された。十四カ月後に釈放されたが、出国は禁じられていた。また、ICPOにテロ容疑者の一人とみられていた。
 アイルランドの偽造パスポートを所持していたコレイラ容疑者はブラジルに入国する前に、中国、トルコ、チェコ、イラク、フランス、イギリスに渡っていた。連邦警察で取調べを受けているとみられる同容疑者は、言葉がわからないと話しており、弁護士によると、警官らを買収する気はなかったと容疑を否認している。