2006年3月16日(木)
東京工業大学の蟹江憲史助教授が日本から来伯し、十日、サンパウロ大学で「地球温暖化の現状と京都議定書以降の将来の展望」をテーマに、地球温暖化の恐ろしさや日本が行っている活動についての講演を行った。
助教授によれば、地球の平均気温が二度上がることによって、予想もできない大変なことになる。地球全体で二〇五〇年までに、温室効果ガスを約五〇パーセント、日本においては約九〇パーセントを削減しなければならないとされている。
そのために日本はブラジルとCDMと呼ばれる「二酸化炭素排出量を売買する活動」や、日本国内で排出量を減らす運動をおこなっている、と話した。
ニッケイ新聞の取材に対し蟹江助教授は「ブラジルでの講演は、少しでも多くの人に地球温暖化について知ってもらう良い機会になる」と語った。
∇二酸化炭素排出量の売買∇
国別に二酸化炭素排出量の制限がある場合、その制限量に達しない国(たとえば途上国)から、どうしても多く排出する国(先進国)が、「達しない分、余裕の分」を買うことができる、ということである。