2006年3月17日(金)
下院は十五日、本会議の表決でコレーア進歩党党首の議員権をはく奪、同党下院リーダーのヘンリ下議は無罪とした。この決定は倫理委員会の申請に沿ったもの。前回二人が無罪となり噂された裏取引の疑いを今回は晴らすかたちなった。今回を含めて議員権はく奪は三人、無罪五人、辞職四人、残るは七人。
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七カ月ぶりに郵便局CPI(議会調査委員会)に召喚された広告業者のメンドンサ氏は、人身保護令を盾に五時間にわたって一言もしゃべらず、委員をいらだたせた。「前回は真実を話したのに政治的陰謀のスケープゴートになった」と出口で弁解。
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パウリスタ鉄道で発生したれき死強要事件の現場から二キロ離れた線路脇の溝で十五日朝、今度は女性店員(19)の遺体が発見された。被害者は十四日午後、自宅で昼食後店に戻る途中行方不明になり、二人の男が茂みに引きずっていくのを見たと匿名の電話が店にかかっていた。
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十五日夜、サンパウロ市南部ヴィラマリアーナ区にあるスーパーの屋根が崩れ落ち、客の一人が頭に軽いけが。原因は十五日時点で不明。
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製靴の老舗サメロは、創業者の祖父が四十五年間にわたって経営の舵取りをしてきた。祖父が他界すると遺族は経営の要諦が分らず苦労した。それでも会社の要所に遺族十四人を配置し、曲りにも現在まで中国製靴の総攻撃を受けるなか死守してきた。今度は十四人が高齢となり、後継者養成と前回の失敗を繰り返さないため株主へ退くことにした。熾烈な国際競争と文明の衝突に生き残るため、ブラジルのどの同族会社も対岸の火事とはいえない。