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刑務所暴動に実力行使=交渉紛糾、人質22人救出=サンパウロ州
2006年3月22日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十一日】サンパウロ市郊外のイペロー市の刑務所で二十日午前、服役囚らが暴動を起こしたが軍警機動隊が強行突入を敢行、実力行使で鎮圧し人質となっていた二十二人を救出した。
機動隊はヘリコプターを出動させ、空と地上で催涙弾やゴム弾を発射した。これにより囚人十五人と人質七人が負傷して病院に収容された。人質の中には足に裂傷を負ったのもあり、囚人らに暴行されたものと見て、当局は調査を始めた。
暴動は早朝に始まり、収容されている千二百人のほとんどが加わった。囚人らは同刑務所の定員八百五十二人に対し収容オーバーを不服とし、さらに看守による非人道的取扱いに抗議して決行した。刑務所側は終日、囚人代表と交渉したがらちがあかず、夜に入って実力行使にでた。これ以上交渉が長引くと人質に危害が加えられると判断したと説明している。
サンパウロ州での刑務所暴動は今年に入り二十五件発生している。昨年は一年間で二十七件だった。