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大耳小耳

2006年3月22日(水)

 開設から二カ月も経たずに閉鎖した「広島市デジタル移民博物館」。ブラジルだけでこの始末だから、ハワイ、ペルー、北米の間違いも散見どころか四見、五見といったところだろう。全国一の移民を送り出した広島県の移住史は来年版の東京書籍の教科書「新編新しい社会 歴史」に四ページを割いて紹介される。百年を超える広島移住史に日の目が当たる機運のなかで、今回のつまづきは痛い。
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 WBCで初代世界一となった日本の野球。「米国がベストメンバーでなかった」などと、この際言うまい。ブラジルの〃師匠格〃のキューバを決勝で破っての勝利なので、ブラジルの球界関係者にも日本の野球の重みを知らしめたことになる。日伯関係だけでいえば、バレーボールはすでに恩返しされている。柔道は少しずつ力が近づいてきている。野球だけがまだまだ牙城か。
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 州立の夜間高校に通う知人が先日、学校でメトロの切符を盗まれたという。十回券を三枚。授業の休み時間に財布を鞄に入れていた十五分間の間にやられたそうだ。現金が三十一レアルあったが、そちらは被害なし。聞くと、メトロの切符は闇で高く売れるらしい。「夜間学校は窃盗犯の『巣』だ」と憤慨する知人。まあ、現金が残っていただけマシかもしれないが。