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10年間で他国と大きな差=GDP平均成長率は2・2%

2006年3月24日(金)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十三日】過去十年間にブラジル経済は世界に大きく遅れをとった―。全国工業連盟(CNI)の調査で、ブラジルが他国に比べ差を開けられ続ける姿が浮き彫りとなった。
 一九九六年から二〇〇五年までの十年間にブラジル経済は、GDP(国内総生産)成長率が二二・四%、年平均成長率が二・二%、一人当たりのGDP平均成長率はわずか〇・七%にとどまった。一方、世界平均はそれぞれ四五・六%、三・八%、二・六%と、いずれもブラジルを大きく上回った。
 同十年間で一人当たりのGDP成長率を国別で比較してみると、中国七・七%、インド四・四%、ロシア四・三%と、他のBrics諸国との差は歴然としており、ラテンアメリカ諸国と比べても、チリ二・八%、メキシコ二・一%、アルゼンチン〇・九%に及ばなかった。
 ブラジルがこれまでのペースで成長を続ければ、韓国やポルトガルの現在の経済レベルに達するまで百年かかるという。〇四年にブラジルの一人当たりGDP八〇二〇ドルに対し、韓国とポルトガルはそれぞれ二〇四〇〇ドルと一九三五〇ドルだった。
 ブラジル経済が伸び悩む原因の一つとして、投資レベルの低さが指摘されている。九五年から〇四年までに、ブラジルでの投資の増加率は平均一九・三%と、世界平均の二二・一%を下回った。アジアの新興国は三二・六%、途上国二一・三%、ラテンアメリカ諸国の二〇・八%をも下回った。
 昨年のブラジルの経済成長率は二・三%、中銀は今年のそれを三・五%と予測しており、世界平均(〇五年に四・三%)並みに近づくにはまだまだ時間がかかりそうだ。