レイプ事件、過去最高に=リオ=被害届は氷山の一角=加害者の半数超は顔見知り=サンパウロ州では7年間減少続く
2006年3月24日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十一日】リオデジャネイロ市内(以下リオ市)での昨年一年間に発生した強姦事件が一昨年対比で二〇%増加し、過去十五年間で最高を記録した。市当局が初めての試みとして統計を取ったもので、一般の犯罪と区別して取り締まることを目的とした。統計は警察での被害届けを基にしており、数字は氷山の一角、実数はさらに多いとみられている。サンパウロ州では近郊で減少傾向にあるものの、市内では二・二%の増加を見た。
リオ市の九カ所の女性専用捜査課での昨年一年間の強姦被害届けは千四百十六件に上り、一昨年の千百七十四件を二〇%上回って過去十五年間で最高を記録した。この背景には女性専用課が設置されたことで、以前のように泣き寝入りが減少したことにある。しかし世間の目や人間関係から被害届けを出さない向きもかなりあり、実数はさらに増えるとみられている。
統計によると、被害者の年齢別では十二歳から十七歳までが二九・六%で被害者全体の三人に一人を占めている。次いで十八歳から二十四歳までが二〇・八%で若い世代が狙われている。六十歳以上が〇・五%、五歳以下が一・六%と特殊なケースも意外と多い。
被害者の七五%は独身女性で、八〇%は白人あるいは褐色肌、六六%が十二歳から三十四歳の年齢層となっている。さらに注目されるのは、五六%が加害者と顔見知りの間柄だ。関係別に見ると、父親あるいは義父が一〇・五%、恋人やそれに近い人物が九・八%、友人や隣人および仕事の同僚が七・六%、親族が七・二%(叔父、いとこ、義兄弟果ては祖父まで含まれている)、元同棲者や別れた夫が七%となっている。
独身以外では既婚者が一一・一%、離婚あるいは別居中が三・七%。顔見知りの犯行では加害者が親族の場合、未成年者が狙われ、場所も自宅が圧倒的に多く、リラックスしているところを襲われるケースが多い。以前関係のあった加害者では二十五歳から三十四歳までの被害者が多い。
いっぽうでサンパウロ州では昨年の強姦事件は一昨年対比二%の減少となった。一九九九年のピーク四千百十九件以来、減少傾向が続いている。この原因として都市の整備化で危険地区が減ったのと電化で市街が明るくなったことが挙げられている。
とくに減少した市はフランカ、カンピーナス、リベイロン・プレット、バウルーなどで、反面ジュンジアイとアメリカーナでは依然として多発している。サンパウロ市都市圏ではオザスコ、グアルーリョス、サンベルナルド・ド・カンポが減少している。しかしサンパウロ市では昨年千二百九十一件発生し、一昨年の千二百六十二件に対し二・二%の増加を見た。
サンパウロ市内サンパウロ大学構内で先頃、女子学生がレイプされる事件が発生した。同大学はレイプのスポットとなっており、当局は警戒を強化するとともに女性の一人歩きを避けるよう注意を呼びかけている。さらに被害者が構内の警備センターに救助を求めたところ、警備員らが興味本位に被害の経緯を執拗に聞き出したという。大学側はこの警備員をクビにしたが、当局では被害者の心の傷が深いことから、対応には十分気を配るよう注意を促している。
リオ市ではこれら統計とともに防犯パンフレットを作成し、全ての警察官に配布することになっている。