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家屋税未納罰金など免除=新市条例に賛否巻き起こる=サンパウロ市

2006年3月24日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十七日】サンパウロ市財務局は十六日、家屋税(IPTU)の未納者に対し罰金や滞納金利を免除することを決定した。この新しい措置は高金利や高インフレで悩まされてきたブラジルの未納対策に逆行するもので、歴史上稀有な処置として注目されている。市当局では一両日中に徴収システムを確立した上で、未納者に新規金額を明記した督促状を郵送するとしている。
 この措置を盛り込んだ新市条例によると、二〇〇四年十二月以前の家屋税未納者に対し、一括払いの場合は滞納金利を一〇〇%、罰金の七五%が免除される。分割払いだと罰金の免除が五〇%に引き下げられる。分割払いの一回の最低額は法人で五〇〇レアル、個人で五〇レアルと定められる。ただし、この免除措置の対象者は二〇〇五年の市税を納税完了したことを証明する義務がある。
 この市条例は昨年十二月にサンパウロ市議会が可決した税制恩典プランの一環で、税金滞納などの不良債権回収を目的としたもので、サンパウロ市では初の試みとなる。市財務局によると、これにより四五〇〇万レアルの家屋税徴収増となり、市の財政に貢献するという。
 しかし新しい措置に異議を唱える人も多い。市の不良債権回収で財政が潤うことには基本的に賛同するも、納税は国民の義務であり、これを怠った人に恩典を与えるのは不合理だというもの。これでは税金を滞納してもいずれは恩典に属する可能性がでてくるという悪例を残すことになると指摘している。
 さらに滞納への強制取立ての場合、いかなる税金でもこの市条例を楯に争うことが可能となってくる。さらに市財務局はこれまで、税金未納者に分割払いの便宜を与えてきたが、これらには金利や罰金が免除になっていない。現在この分割払いを実施している債権者には改めて免除が適用されるのか指摘されている。
 いっぽうで市条例を歓迎する向きも多い。現在都心部マリア・パウラ通の市役所には連日三百人から五百人の市民が詰めかけ、家屋税の未納で当局と相談や交渉を行っている。中には借家人が納税したと思っていたが未納が判明、滞納額が一万五〇〇〇レアルに膨れ上がった家主もいた。

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