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穀物2トンを路上で燃やす=農業生産者ら、大臣に抗議=サンパウロ州

2006年3月24日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十七日】サンパウロ州アラサツーバ市の農業生産者らが十六日、同市内の中央公園に通じる公道で、二トン相当の穀物を路上にバラまき火を放った。ロドリゲス農務相が同日開催された農産品フェアーに出席することで、同相に対して農家支援と農業政策の見直しを求めて抗議したもの。
 生産者らは一トンのトウモロコシ、一トンの大豆、一二〇キロの米をトラックの上から散布した上で火を放ち、現行の安値では売るほど赤字が重なる一方だとし、政府が最低価格を設置して買い上げることを要求した。さらに農業融資の返済期限の延長と新規融資の拡大を求めた。これに対し同相は、抗議はもっともだと理解を示した上で、農業用補正予算の早期投入に全力を尽くすとの姿勢を見せた。
 ロドリゲス農務相は演説の中でルーラ政権での過去三年間の農務相在任期間を振り返り、種々の災害に直面したとして「あたかも天が空から頭上に落ちてきた感じ」と表現した。ドル安に加え金利の上昇、口蹄疫や鳥インフルエンザに至るまで初めてづくしの災害に直面し、不運続きだったと述懐した。また、生産者は市場が高騰した翌年は作付けを控えるべきだということを勉強したと語り、全てが順調な時に大臣に就任してはならないことも身にしみて覚えたと冗談を飛ばした。良いことの後には必ずつきづきがあるという。