経済成長が伸びないワケ=人材、技術、情報の資産を持て
2006年3月29日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙一日】二〇〇五年度の経済成長率がわずか二・三%に留まったことで、また経済論争に火が付きそうだ。ブラジル地理統計院(IBGE)の計算法に議論が集中しているが、問題はそんなことではない。世界が技術革新と経済政策の変換に迫られる中、ブラジルは足踏みをして遅れたのだ。
世界各国は驚くべき大資本を投じて研究と開発、イノベーション、人材育成、技術移転に尽力し、経済情勢が一変したためブラジルに大差をつけた。政府はそれから目を逸らしたのだと、セウソ・ミング氏が次のような論説を投稿した。
企業はどこも、運転資金と技術の蓄積、情報を持っている。しかし、事業年度決算をするときは、金庫にある手持ち資金しか計上しない。技術や情報は資産と考えない。ここに見解の相違が生じる。資産というと数量だけを数え、品質は計算に入れない。例えば教育は経費と考え、投資とは捉えない。
経済成長の要因として今日は、資本金よりも人材を重視する。技術分野の発展は人材と情報次第による。人材育成は経費か投資かを決める一定の見解がブラジルにはない。しかし、人材や技術の蓄積をいかに数量化するかだ。
問題はまだある。アングラ経済のGDPをどう数量化するかということだ。同様の問題は米国でもある。ビジネスウイーク紙は、米経済のGDPは生産物に計上できない資産を入れると、もっと多いといっている。生産とは何かという命題で、専門家から議論が百出した。
バランスシートだけを見ると米経済は直ちに破綻し、ドルは紙くずになりそうだがならない。資産に計上されない技術蓄積や知的財産など莫大な資産が、米経済に埋蔵されているというのだ。この資産が数量化されると米経済の財政赤字は、ブラジルのGDPより遥かに少なくなるという。