先週伝えた広島デジタル移民博物館の「間違い」問題。日本の知人もメールで憤りをあらわにしていた。ブラジルに住んでいた事があるだけに思い入れがあるのだろう。一方、これを一サイトの問題で終わらせていいのかな、とも感じる。
ブラジルにもサンパウロをはじめ各地に資料館がある。今はよくても、二十年、三十年先にこれらの場所で「歴史が変わる」ことはない、と言いきれるだろうか。
今年のパウリスタスポーツ賞を受賞した谷川悟さんは、パラナ日本移民資料館が〇一年に新装された時、館長として資料集めに奔走した人だ。移民七十年の年につくられた同館も、新装までは老朽化が進んだ場所だったことを思い出した。
「人の振り見て」ではないが、批判とは別に、この機会にそれぞれが記録を風化させない取組を考えてみることも必要かもしれない。(ま)
06/03/29