先週末、ジョアン・ファルコン監督の「ア・マキナ」を観に行ったときのこと。入場券を購入しようとすると、女性販売員が「これでいいの? 国産映画よ」と念を押し、くすくすと笑った。
同作品の原作者は同監督の妻で作家のアドリアーナ・ファルコン。二〇〇〇年に劇場化されて成功を収め、このたび映画化されたものだ。
とりあえず、その場は「日本人だからブラジル文化に関心があるんです」と取り繕った。彼女の嘲笑は〃星〃の数が一つだったからではなく、国産映画に対する一般市民の評価を意味しているようにも思えた。
オーディオ・ヴィジュアル法(九三年)による税遇処置で、国産映画の本数は増加。最近では、ヴァルテル・サーレスやフェルナンド・メイレーレスらの話題作も生まれている。勢いがもっと加速してくれれば。(古)
06/03/30