2006年3月31日(金)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙三十日】フォーリャ紙の入手した情報によると、連邦国税庁監察局が、約六千件に上る法人と個人の納税者のデータに不正にアクセスした疑いがあるとみて、一カ月ほど前から国税庁職員三人を調査しているとみられる。同庁は二十九日、監察局による調査の実施を公表したが、調査終了後にのみ確認されるとして、六千件の数字については触れなかった。
不正アクセスの被害者の中には、メイレーレス中央銀行総裁やオリヴェイラ元通信相、広告業者のヴァレーリオ氏と広告会社のSMPBとDNA、ブラジリアの連邦裁判所の判事十一人以上など、政府要人や司法官、企業家、ジャーナリストが含まれる。
連邦国税庁のデータに不正アクセスを行った職員は懲戒免職の対象となり、マスコミなどにデータが漏洩したと認められた場合は、民事・刑事犯罪となり、一年以上四年未満の禁固刑を科せられる。監察局は被害者全員に対して、データの機密性が侵害されたことを通知する義務を負う。政府は名誉毀損の訴訟に備えている。調査は百二十日以内に終了する見込み。