2006年3月31日(金)
ジル文化相は二十九日、リオ連邦大学で、地上デジタル放送の規格で日本方式の採用を主張しているコスタ通信相を「無作法な企業家」と呼び、通信相が民間通信部門の寡占状態を目論んでいると批判した。批判を耳にした通信相も同日、「ジル大臣の下品さが嘆かわしい。彼をジルベルト・ヴィル(いやしい)と友人が呼んでいたのも無理はない」と牙をむいた。
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ブラジル人初の宇宙飛行士ポンテス大佐を乗せたロケットは二十九日午後十一時二十九分(ブラジリア時間)、打ち上げに成功、無事軌道に乗った。大佐ら三人を乗せた衛星は約二日後に国際宇宙ステーションとドッキングする予定。大佐の地元サンパウロ州バウルー市では町を挙げて打ち上げの成功を祝った。
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サンパウロ市ジャルジン・パウリスタ区で二十九日夜、高級マンションに武装した強盗十五人以上が門番を脅して侵入、十五軒から貴金属、パソコン、ドルなどの現金を奪って逃走した。けが人はなかった。被害者の一人のテレビ番組司会者はあやうく誘拐されそうになり、事件後、ブラジルを出ると怒りをぶちまけた。
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地下鉄二号線のイピランガ乗り入れ計画で不動産が三〇%まで値上がりし、土地転がしが横行。マンション建売り業者が、小住宅や旧家屋の買収に奔走している。アウト・イピランガ区付近はビルが林立し、シャーカラ・クラビンに変貌する。同区のスナックは、一斉に高級スナックへ改装を急いでいる。地下鉄が通過するリカルド・ジャッフェ大通りやサイオア陸橋付近は風景が一変する。新しい商業用立地が見直される。電気機器の工場アルノは、立ち退きを余儀なくされる。