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大耳小耳

2006年3月31日(金)

 百周年絡みの話で、日本とのつながりをもっと―という言葉をよく聞く。そんななか頑張ってほしいのが、JETAA(JETプログラム同窓会)だ。総務省・外務省・文科省・自治体国際化協会が実施しているJETプログラム(外国青年招致事業)のOB会。わずか四十六人のメンバーだが、日伯両国で活躍する優秀な人材が多く、世界にもネットワークを持つ。昨年九月に来伯した小泉首相が日系団体幹部より長く会談したのもJETAAだった。それぞれの人脈と経験を活かし、日伯を繋ぐ組織作りを目指して欲しい。
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 近く北海道交流センターで「武士道書」に関わる講演会がある。剣道高段者の岸川吉朗さんが講師で使用言語はポ語。いきなり書物に関して比較などをしても聴衆は理解できるのか、と疑問を持ったのだが、岸川さんによれば、今回比較する「葉隠」(山本常朝)、「武士道」(新渡戸稲造)などは、英語版からの翻訳ポ語版が、すでにブラジルで相当読まれているという。日本語だけの世界では想像がつかないほど浸透しているわけだ。講演が週日の夜八時からというのも、ブラジル人の世界だ。
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 文協ビルが二十九日午後に停電し、一部では仕事にならなかった。「このビルで働きだして一年半くらいになるけど、四、五回はこんなひどい停電がありました」と団体職員。そんな中、和井武一援協名誉会長が姿を見せた。エレベーターが動かないと分かるや、迷わずに階段に向かった。途中で転倒するも、断念せずに五階の援協事務室まで昇りきった。今年十月で、九十三歳になるという同名誉会長。元気の源は、何なんだろう?