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GDP世界ランク11位に=中南米諸国でトップ=レアル高でドル換算値増加

2006年4月1日(土)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙三十一日】二〇〇五年度のブラジルの国内総生産(GDP)は一兆九三七〇億レアルに達した。ブラジル地理統計院(IBGE)が三十日に公表したもので、これにより世界経済ランキングを設定するオースティン・レイティングの格付けは十一位に浮上した。二〇〇四年度は十五位にランクされていた。
 昨年度はオランダ、オーストラリア、インド、メキシコの四カ国を飛び越えた。これによりこれまでラテンアメリカ圏内でトップだったメキシコを上回って同圏内の最高となった。
 ランキングは昨年一年平均のドル建となるため、ブラジルの躍進は経済成長のほかに、ドル安レアル高の為替相場が要因となった。昨年一年間はレアル高で推移したため、ドル換算で他国より増加を見せ、七九六〇億ドルとなった。
 世界ランキングは順に米国(一二兆四五二四億ドル)、日本(四兆六七二三億ドル)、ドイツ(二兆七九九八億ドル)英国(二兆一九六八億ドル)、フランス(二兆一一三四億ドル)、中国(一兆九〇九七億ドル)、イタリア(一兆七一八九億ドル)、スペイン(一兆一二四五億ドル)、カナダ(一兆一〇六二億ドル)、韓国(七九九七億ドル)がベストテンに名を連ねている。
 十一位のブラジル以下はロシア、メキシコ、インド、オーストラリアとなっている。関係筋は十位の韓国との差が三六億ドルであり、今年のブラジルの成長ぶりでは韓国を抜いてベストテン入りも可能だとみている。
 IBGEによる昨年度のGDP成長は二・三%で、その色分けはサービス部門で九八五三億レアル、工業部門が六九〇六億レアル、農畜産部門が一四五八億レアル(二〇〇四年対比八・七%減)、製品への課税が二〇九〇億レアルだった。
 消費別では一般家庭での消費が一兆七五〇億レアル、政府消費が三七八七億レアル、投資が三八五九億レアル、輸出入の差額が八四九億レアルだった。
 一般家庭での消費は一九九九年のGDP対比六二・三%をピークに五年連続で下降を見せ、二〇〇四年は五五・二%のドン底となった後、二〇〇五年は五五・五%へとわずかに回復した。これは昇給とクレジット販売で低所得層の消費が上昇したことによる。今年は五六%になると予想されているものの、いまだ過去十年間では低位置につけている。