2006年4月1日(土)
【既報関連】非日系人・日系日本語教師合同セミナー(ブラジル日本語センター主催)が去る三月二十五、二十六日、サンパウロ市ヴィラ・マリアーナ区の同センターであった。非日系人学習者・教師の増加を踏まえ、日系日本語学校でも非日系人学習者に対応していかなければならないと、今回初めて企画されたもの。国際交流基金が助成した。
コーディネーターの諏訪敏明さん(シニア・ボランティア)によれば、日系・非日系人含めて八十人以上が参加。事例報告やパネルディスカッションを通して、非日系人教師の学習動機や悩みなどにつき理解を深めた。アルゼンチンの日亜学院、ペルーのラ・ウニオンからも講師を招いた。
非日系人の場合、(1)移住地の存在(2)アニメ・マンガへの興味(3)日系宗教への入信──などの動機で日本語の世界に入ってくる。
教師には、大学で日本語学科を卒業した人が少なくない。実利目的でなく、日本文化への関心が土台になっていないと長続きしないという。
諏訪さんは「好きで日本語を学習し、金とは別なものを追求している先生が目立つ」とみる。中には、月に四百レアルの給与で生計を立てている男性教師も。
「日本人は日本語を自然に身に付けていった。非日系人や三・四世は理論的に理解していく。ポイントを押さえて、教えられることができるのでは」と、今後の活躍に期待をかけている。