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100周年にモニュメントを=スザノ市=大竹富江さんに依頼

2006年4月1日(土)

 サンパウロ州スザノ市で現在、ブラジル日本移民百周年に向けて記念モニュメントを建立する計画が進んでいる。市が造形作家の大竹富江さんに依頼したもの。地元紙「ジアリオ・デ・スザノ」紙によると、三月十五日に大竹さんの息子で建築家の大竹ルイ、リカルド両氏が同市を訪問、モニュメントの建立候補地を視察した。
 モニュメントの候補地として挙がっているのは、セントロから同市南西部のパルメイラスに向かう途中にある、「Marginal do Una」と呼ばれる街道の交差地点。パルメイラスは日本移民が多く入植した土地であり、いまも農業従事者の多くは日系人だ。日々多くの車がこの地点を通り過ぎる。市がこの地域を整備し、そこにモニュメントを建立する計画だ。
 一行は予定地を視察。その後市長室で行われた話し合いには、大竹氏と、同市のマルセロ・カンヂード市長、市各局の代表のほか、同市の日本移民百周年祝賀委員会を代表して上野ジョルジ・ACEAS会長も同席した。
 席上、リカルド氏が明らかにしたところでは、大竹さんは、スザノの他にもう一つの市からも百周年に向けた作品の依頼を受けているという。今後は、数カ月以内に大竹さん側から市に建立計画が出される見通し。市長も建立予定地の整備に意欲を見せている。
 スザノ市では、昨年十一月、約五十人からなる百周年委員会が設立。市内の日系団体、県人会支部など十二団体から二人ずつ、市側から半数が参加している。
 設立後、今年の一月に二度目の会合が開かれた。同市では現在、記念モニュメントのほか、市内に「桜公園」を整備する計画も進んでいるという。