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CPI最終報告書は無効=PT、代替報告書を提出へ

2006年4月4日(火)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙一日】大統領府の了解のもと、労働者党(PT)は三十一日、郵便局CPI(議会調査委員会)の報告者セラグリオ下議(ブラジル民主運動党=PMDB)が提出した最終報告書に対抗し、代替となる報告書を四日にも同党から提出すると発表した。
 同日辞任予定だったワグナー憲政相と後任のジェンロ前教育相は、PTには報告書の修正を提案する権利があると述べた。同下議の報告書は先入観や推測、誤った判断に満ちており、汚職の存在を結論付けたのは検察庁の職権を侵害したと二人はみなした。
 同報告書には少なくとも七つの誤りがあるとPTは指摘する。その中には、広告業者ヴァレーリオ氏の構築した政治献金調達システムが、一九九七年から九八年にかけて当時ミナス・ジェライス州知事選に出馬したアゼレード上院議員(ブラジル民主社会党=PSDB)の選挙運動費捻出を発端としているのに、その点に触れていないこと、裏金疑惑とPTの裏帳簿を結びつけたのは作為的で、PTによる議員票買収の証拠がないことなどが含まれる。
 PTの作成する報告書が承認されるには、まずセラグリオ下議の報告書を無効としなければならない。同CPIでは与党委員が野党委員を一人上回っており、同下議の報告書を葬るチャンスは残されている。しかし、連立与党内の見解の相違も予想されることから、PTの報告書が承認されるかどうかは、現段階でまだ未知数となっている。