2006年4月5日(水)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙四日】ミナス・ジェライス州ベロ・オリゾンテ市で開催された世界銀行年次総会開会式に出席したボリビアのモラレス大統領は三日、同国内で活動するブラジル石油公社ペトロブラスを始め外国企業の資産を接収することはないと発言した。
同日朝に行われた記者会見で同大統領は、ボリビア政府の関心は天然資源の所有権を行使するための施策の策定にあると述べた。同総会に出席したガルシア大統領特別補佐官も、ボリビア政府との交渉は若干行き詰まったが、今後は進展するだろうと述べた。
しかし、モラレス大統領は「ボリビアは小国だが天然資源が豊富だ。しかしこれまで国民の利益のためにそれが開発されたことは一度もなかった。国民の利益を考慮することなく、企業は天然資源を採掘してはならない」と述べ、外国政府・企業との交渉は容易ではないことを明らかにした。ボリビア政府は「主人ではなく協力者」を必要とする点を強調した。
ガルシア補佐官はブラジルでも天然資源は国有化されているとして、伯政府もペトロブラスも天然ガス資源の国有化には反対しないと述べた。またボリビアの当局者が十日以内に訪伯することで合意したと伝えた。モラレス大統領も数週間以内にルーラ大統領と会談する可能性を示唆した。
天然ガス資源国有化法案は昨年、モラレス大統領の就任前に議会で承認された。しかし、資源を開発する企業と政府の結ぶ契約内容については、現在まで明らかにされていない。