2006年4月7日(金)
ブラジル四閣僚の訪日が発表されたのに続いて、今度は教育相が日本へ向かうことが分かった。ブラジル教育省(MEC)広報によれば、六日と七日の二日間、フェルナンド・ハダジ教育大臣は、日本の公立学校に通うデカセギ子弟の現実や、在日ブラジル人学校の視察するために公式訪日する。
この訪問は、現在進行中の日伯二十一世紀協議会にも協力するもの。日本は、MEC公認のブラジル人学校のある唯一の外国。国内のブラジル人教育施設は、非公認を含めると、保育・幼稚園から小中高校まで合計八十七校に上る。
教育省基礎教育局のフランシスコ・ダス・シャーガス・フェルナンデス局長は、教育省はブラジル人学校に対して公認すると同時に、査察する義務もあると考えている。「今回の視察は、在日ブラジル人教育の質やカリキュラムを見定めるいい機会だ」という。
日伯両国の大学が提携して通信教育を実現することも、検討課題の一つ。「(ブラジル人学校で)授業をしている先生のなかには、求められた基準を満たしていない人もいる」と局長は指摘する。ブラジルの基準を守りつつも、現地の実状に適応したものにする、との考えだ。
〇六年現在の公認校は三十五校。今回のスケジュールには在日ブラジル人学校協会の要請による、自由討論会も予定されている。すべて私立校となるため、ブラジルの国内法では教科書を供給する義務はない。
日本側としては、外国人子弟向けの日本語指導をする補助教員の労働条件や、ポ語を話す子ども向けの日本語の教科書作成をどうするかなどが課題。その他、両国の公立学校間の国際交流促進などが議論される予定だ。