2006年4月11日(火)
第三十回全伯老人クラブ芸能祭(ブラジル日系老人クラブ連合会主催)が九日、サンパウロ市リベルダーデ区文協記念講堂で開かれた。各地の老人クラブから約三百人が出場。民謡や団体舞踊などの芸を競い、老いてもなお衰えない元気はつらつな姿をみせた。九十歳以上の六人には寿賞として金一封が渡され、注目を集めた。会場には千人以上の観客が訪れ、高齢者向けイベントの集客力を改めて印象付けた。
芸能祭は老人クラブ大会、カラオケ大会と並ぶ、同連合会主催の最大行事の一つ。日系商社やスダメリス銀行が協力した。
サンパウロをはじめ、ジュンヂアイ、カンピーナス、インダイアツーバなどから参加があった。百六歳の本山喜久雄さん(カンピーナス)の姿も。
開会式で挨拶に立った、重岡康人会長は「会長になって、芸能祭をみるのは五回目になる。出場者たちの朗らかさをみて、私もがんばらないといけない」と述べた。
審査委員長の戸塚マリさんは「手先の力の入れ方や目線などを中心に評価していきたい」とアドバイスを送った。民謡、個人・団体舞踊など六十六個人・団体が出場。このほか軽部秀峰さん、吉田雅さん、アナ・マリアさんら六人が特別出演した。
会場を訪れた日本人男性(72、岡山県出身)は「江差追分など九十歳を超えても、若い人と同じ様な声が出ており感動した」と、芸能祭に励まされたようだ。
九十歳以上の出場者九人には寿賞として、金一封が贈呈された。
各部門の優勝者は次の通り。民謡A=金田敏夫(98、オウリーニョス)、民謡B=谷口忠孝(80、アルジャー)、民謡C=阿部秀富(79、サンパウロ)、個人舞踊A=富永政子(91、ヴィラ・マリア)、個人舞踊B=多川富貴子(69、サント・アンドレ)、団体舞踊A=サンパウロ東部紅葉会、団体舞踊B=サンパウロ鶴亀会、ダンス=カンピーナス明治会。敬称略。